厄除けの寺 由加山蓮台寺 岡山県倉敷市
客殿は寛政年間(1700年ごろ)に完成した備前藩主池田侯の宿泊・休憩用の建物です。木造では県下最大の建物で、県指定重要文化財です。円山応挙の「竹鶏の図」を含む108面の障屏画、斜面を利用した優美な庭園など300年前の雰囲気をゆっくりと感じていただける場所です。
円山派始祖である、円山応挙絶筆の作品。(最後の作品)
写生を重視した画風で鶏の親子が仲睦まじく描かれています。本図は応挙が亡くなる2ヶ月前に仕上げた襖絵です。また、左側の竹の絵は、息子である応瑞作と伝わっています。応瑞は鶏の親子に何をみたのでしょうか。
中段、上段の間に加え、上々段を設けた造りは皇室の方が座られたものであり、現存するものでは松島の瑞巌寺と由加山蓮台寺の2箇所のみです。また、上段の間正面に掲げられた掛軸は備前藩主池田治政侯の直筆の作品で、「蓮台寺」の三文字が書かれております。
客殿の奥、斜面に広がる庭園では、四季折々の美しい樹々と花々が楽しめます。